1.取組み成果の概要

2.取組みに対する評価
1.取組み成果の概要

3.取組の総括と今後の展望


1−1.渋谷・青山・原宿エリアにおけるまちづくりへの貢献

 
1)NPO法人 渋谷・青山景観整備機構(SALF)の創設
 SALFは青山学院大学が現代GPの3ヵ年計画のスキームの中で設立提案を行い、2005年11月にNPO法人として認証された組織である。この組織は、地元エリアや青山学院大学が立案したプロジェクトの実現化支援とともに、タウンマネジメントをも担う。
 こうした組織が必要とされた背景は、以下の通りである。即ち、渋谷・原宿・青山の各エリアにはわが国を代表する商業集積があり、また国際的な観点においても大きなポテンシャルを有している。しかしながら、この地域の将来に関わる渋谷・原宿・青山の3つのまちづくり協議会(主な構成員:町会・商店会等)は日頃、自然な形での繋がりを持っておらず、また都市計画・建築・景観・地方自治等に関する専門知識・技術・経験が不十分であることから、自らのエリアの力を十分に活かすことができない状況にあった。そこで各エリア・協議会の相互の連携を図り、一致協力して良好なまちづくりに向けて前進できるよう、リーダーシップのとれる公的な色彩の強い市民団体・専門機関の設立が必要と判断された。具体的には地域の学術研究機関としての信頼を得ている青山学院大学が中心となって、冒頭のSALFを設立したのである。

2)SALFの活動成果
 過去3年間におけるSALFの活動成果は、毎年発行の報告書に取りまとめられている。2005年度には「キャットストリート(渋谷から原宿にかけて)の将来像」「青山通りの街路灯デザイン」「東京オリンピック招致のコンセプト」、2006年度には「原宿駅周辺地区と神宮外苑の将来像」「青山通り外苑前交差点の再生計画」、2007年度には「青山通り沿道の緑化・フラワリング実験」「千駄ヶ谷における観光まちづくり」の各報告書が発行されている。これらの調査研究・報告活動は、いずれも青山学院大学の現代GPの活動との関連において進められたものである。



1−2.社学連携研究センター(SACRE)の創設

 取組み当初の2005年度には、青山学院大学における社学連携体制の拡充に向けて、精力的に会議が開催された。そこで「サイエンス・ショップ」なる概念が紹介された。サイエンス・ショップとは、「市民社会の抱える諸問題に対応して地域の大学が独自の学術的・実践的研究を実施し、その成果を社会に還元する機関」である。米国では、そうした研究自体を「コミュニティ・ベースト・リサーチ」と呼び、多くのNPOや民間団体等が支援を重ねてきた。青山学院大学では、独自の社学連携体制のあり方について検討した結果、日本版サイエンス・ショップとしての「社学連携研究センター(SACRE)」の設立に踏み切った。
 学内組織としてのSACREの創設は、大学が地域と交流・協働しながら、教育研究活動を展開する上で大きな力となった。まちづくりや都市環境・都市文化の創造など現代的な課題・ニーズに係わる教育の実施を通して、教員・学生とも、従来に増して広く社会に貢献することが容易になったのである。前段のSALFが社学連携体制における街側の窓口ならば、SACREは大学側の窓口としての位置付けとなる。SALFはプロジェクトの推進機関として、一方、SACREは大学資源の地域への動員機関として機能し始めている。



 

   
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